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過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は、腸に明らかな異常がないにもかかわらず、慢性的に腹痛や下痢、便秘などの症状が現れる疾患です。腸の動きや知覚が過敏になっている状態とされ、ストレスや生活習慣の乱れなどが発症や悪化の要因となることが多いです。命にかかわる病気ではありませんが、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
主な症状
- 腹痛や腹部の張り
- 下痢または便秘、あるいはその両方を繰り返す
- 排便後に症状が軽くなることが多い
- ガスがたまりやすい、残便感がある
- 精神的な緊張やストレスで悪化する傾向がある
診断と検査
IBSの診断は、他の器質的な疾患(大腸がん、炎症性腸疾患など)を除外したうえで行われます。通常、以下のような検査が実施されます。
- 大腸カメラ(下部内視鏡検査)
- 血液検査や便検査
- 必要に応じて腹部エコーやCT
当院では、症状の問診とあわせて必要な検査を行い、IBSの可能性を慎重に見極めます。
治療法
主に以下の治療法があります。
薬物療法
便秘型には腸の動きを助ける薬を、下痢型には腸の動きを抑える薬を使用します。腹痛に対しては、抗けいれん薬や腸の過敏性を抑える薬が用いられます。
生活習慣の改善
規則正しい食事や十分な睡眠、ストレスの軽減が非常に重要です。食物繊維のとり方や刺激物の制限など、個別の指導も行います。
心理的アプローチ
必要に応じて、心理カウンセリングや抗不安薬、抗うつ薬を活用し、心身両面から症状の改善を図ります。
IBSと上手に付き合うために

過敏性腸症候群は慢性的に症状が続くことが多いものの、生活習慣の見直しと適切な治療により、症状の軽減やコントロールが可能です。当院では、患者様一人ひとりの生活環境や症状に合わせた治療を行っております。お腹の不調が続いている方は、お気軽にご相談ください。